ばね指(弾発指)は、指の腱鞘炎の一種で、指を曲げる腱が腱鞘をスムーズに通らなくなることで発生します。この状態では、指の付け根に痛みや腫れが生じ、特に朝方に症状が強くなることが特徴です。進行すると、指が曲がったまま動かせなくなり、「ばね現象」と呼ばれる急激な動きが見られることもあります。
2-1. 手の使い過ぎ
●キーボードやマウスの操作
●楽器の演奏
●家事など頻繁に手を使う動作
これらの繰り返しによって、腱鞘が炎症を起こすことが多いです。
2-2. ホルモンバランスの変化
●更年期
●妊娠・出産後
これらの時期には血行不良が起こりやすく、腱鞘が狭窄してしまうことがあります。
2-3. 持病の影響
●糖尿病
●関節リウマチ
これらの疾患を持つ人は、ばね指のリスクが高くなります。
以下の症状が見られる場合、ばね指の可能性があります。
●指の付け根の痛みや腫れ
特に腱鞘が炎症を起こしている部分で痛みが感じられます。
●指を曲げ伸ばしする際の引っかかり感
腱がスムーズに動かず、カチカチとした感覚が伴います。
●指が曲がったまま伸ばせない
重症化すると、指が自然に伸ばせず、ばねのように急に戻る動きが現れることもあります。
安静:手を使う動作を控えます。
装具の使用:動きを制限することで、炎症を鎮めます。
ステロイド注射:腱鞘の炎症を抑える効果があり、多くの場合で症状が改善します。
4-2. 手術療法
保存療法で効果が得られない場合、腱鞘を切開する手術が行われます。これにより、腱の動きを改善し症状を解消します。
5-1. 手を酷使しない
長時間同じ動作を繰り返さないよう心掛けましょう。定期的に休憩を取ることが重要です。
5-2. ストレッチ
手指のストレッチを取り入れることで、腱鞘の柔軟性を保ちます。
5-3. 温熱療法
血行を改善するために、手を温めることも効果的です。温タオルや温水に手を浸けるとよいでしょう。
ばね指は、日常生活で手を酷使する人に起こりやすい疾患です。原因や症状を正しく理解し、適切な予防法を取り入れることで発症リスクを軽減できます。症状が進行した場合でも、適切な治療を受けることで改善が期待できますので、早めの対策が大切です。